執筆: 家づくりナビ編集部
編集・確認: 株式会社ローカルマーケティングパートナーズ (最終確認: )
神奈川で注文住宅を建てる費用相場2026|坪単価70〜100万円・横浜・川崎・湘南の人気エリア
神奈川県で注文住宅を建てる場合、横浜市18区・川崎市7区を中心とした政令市エリア、相模原市・藤沢市・茅ヶ崎市など県央〜湘南、鎌倉・逗子・葉山など三浦半島、相模原・厚木など県央内陸部の選択肢があります。神奈川県は東京通勤者の住宅需要が継続し、地価上昇トレンドが2020〜2025年で続いている地域です。
この記事では、神奈川で注文住宅を建てるときの坪単価相場、人気エリアの特徴、対応するハウスメーカー・地場工務店、相模トラフ地震・三浦半島断層帯への耐震対策まで、公的データと業界情報を整理します。
神奈川県の注文住宅の坪単価相場
神奈川県内の注文住宅の坪単価は、横浜中心区・川崎中心区・湘南エリア・県央郊外で開きがあります。2026年5月時点の各社公表値・住宅取材記事に基づく目安は次の通りです。
| エリア | 坪単価レンジ | 延床35坪の本体価格目安 |
|---|---|---|
| 横浜市西区・中区(みなとみらい等) | 85〜110万円 | 2,975〜3,850万円 |
| 横浜市青葉区・港北区・都筑区 | 80〜100万円 | 2,800〜3,500万円 |
| 横浜市鶴見区・神奈川区・港南区・南区 | 70〜90万円 | 2,450〜3,150万円 |
| 横浜市磯子区・金沢区・栄区・戸塚区 | 65〜85万円 | 2,275〜2,975万円 |
| 川崎市中原区・高津区・宮前区 | 80〜100万円 | 2,800〜3,500万円 |
| 川崎市幸区・川崎区・多摩区・麻生区 | 70〜90万円 | 2,450〜3,150万円 |
| 湘南(藤沢・茅ヶ崎・鎌倉) | 75〜100万円 | 2,625〜3,500万円 |
| 三浦半島(逗子・葉山・横須賀) | 70〜95万円 | 2,450〜3,325万円 |
| 県央内陸(相模原・厚木・海老名・大和) | 60〜80万円 | 2,100〜2,800万円 |
神奈川県内の坪単価は、東京23区中心部より1〜2割低く、千葉・埼玉の主要都市と同程度の水準です。横浜市中心区(西区・中区・青葉区・港北区)と川崎市中部(中原区・高津区・宮前区)は東京通勤利便性と住宅環境のバランスで地価上昇が続いています。
総額は本体価格に加えて、付帯工事(150〜350万円)、外構(150〜300万円)、地盤改良(0〜250万円)、諸費用(総額の5〜10%)、家具家電(50〜200万円)が必要です。住める状態までの総額は本体価格 × 1.3〜1.4倍が現実的な見立てです。費用構成は家を建てる費用(土地あり)で詳しく整理しています。
神奈川で注文住宅を建てる費用の内訳
総額は建物本体だけでなく、付帯工事や諸費用を合わせて考えます。フラット35の神奈川の平均(住宅面積31.9坪・建設費3,361万円)を目安にすると、費用構成は次のようになります。
| 費用項目 | 目安 | 内容 |
|---|---|---|
| 建物本体工事費 | 総額の7割前後 | 基礎・構造・内外装・標準設備 |
| 付帯工事費 | 200〜500万円 | 地盤改良・外構・給排水引込・解体など |
| 諸費用 | 総額の8〜12% | 登記・住宅ローン手数料・火災保険・税金 |
| 土地取得費 | 平均2,551.8万円 | 川崎・横浜の都心部ほど高く、県西部との差が大きい |
神奈川で土地から探す場合、フラット35の利用者は総額5,913.1万円でした。うち土地取得費が2,551.8万円で、総額の43%を土地が占めます。
付帯工事費は土地の条件で数百万円動きます。横浜市の丘陵部や鎌倉・逗子の斜面地では、高低差の造成や擁壁の費用が乗ります。土地の価格が安く見えても、造成費で差が埋まることがあるため、候補地ごとに見積もりを取って比べてください。
神奈川県の市区別の坪単価(実際の取引データ・土地1坪あたり)
坪単価を調べると、サイトによって数字が大きく違います。出所が書かれていないことも多く、何と比べているのか分からないまま予算を組むことになります。
ここでは国土交通省の不動産情報ライブラリから、2024年に神奈川県内で実際に成約した取引の坪単価を市区別に示します。神奈川県全体では12,086件が集計対象で、中央値は106.2万円/坪です。
取引坪単価の高い順に40市区を示します。戸建ては建物込みの成約価格、土地は土地だけの成約価格を、いずれも土地1坪あたりに換算しています。
| 市区 | 戸建て(建物込み) | 件数 | 土地のみ | 件数 |
|---|---|---|---|---|
| 川崎市中原区 | 260.5万円 | 202 | 233.1万円 | 91 |
| 川崎市幸区 | 255万円 | 186 | 185.1万円 | 40 |
| 川崎市川崎区 | 203.3万円 | 259 | 125.6万円 | 56 |
| 川崎市高津区 | 186.3万円 | 242 | 92.6万円 | 37 |
| 横浜市西区 | 180.8万円 | 109 | 142.1万円 | 40 |
| 横浜市港北区 | 176.3万円 | 433 | 135.5万円 | 117 |
| 横浜市鶴見区 | 159.1万円 | 347 | 99.2万円 | 91 |
| 横浜市神奈川区 | 156.4万円 | 335 | 100.8万円 | 115 |
| 横浜市中区 | 146.9万円 | 148 | 104.1万円 | 59 |
| 横浜市青葉区 | 139.2万円 | 417 | 105.8万円 | 86 |
| 横浜市都筑区 | 137.7万円 | 158 | 95.9万円 | 51 |
| 川崎市宮前区 | 135.2万円 | 243 | 82.6万円 | 47 |
| 川崎市多摩区 | 134.9万円 | 255 | 109.1万円 | 47 |
| 大和市 | 122万円 | 329 | 79.3万円 | 96 |
| 藤沢市 | 119.6万円 | 604 | 89.3万円 | 258 |
| 茅ヶ崎市 | 115.7万円 | 389 | 69.4万円 | 187 |
| 横浜市緑区 | 115.2万円 | 212 | 72.7万円 | 49 |
| 横浜市磯子区 | 112.4万円 | 232 | 66.1万円 | 59 |
| 横浜市港南区 | 112.4万円 | 268 | 66.1万円 | 59 |
| 相模原市南区 | 111.1万円 | 405 | 66.1万円 | 118 |
| 海老名市 | 109.2万円 | 144 | 62.8万円 | 75 |
| 横浜市南区 | 106.7万円 | 267 | 84.3万円 | 97 |
| 鎌倉市 | 106.2万円 | 325 | 69.4万円 | 134 |
| 川崎市麻生区 | 106.1万円 | 246 | 69.4万円 | 52 |
| 横浜市泉区 | 103.5万円 | 257 | 62.8万円 | 93 |
| 横浜市旭区 | 103.4万円 | 403 | 62.8万円 | 134 |
| 横浜市瀬谷区 | 101.6万円 | 187 | 59.5万円 | 54 |
| 横浜市保土ケ谷区 | 101.4万円 | 315 | 59.5万円 | 78 |
| 三浦郡葉山町 | 96万円 | 60 | 76万円 | 20 |
| 相模原市中央区 | 95.2万円 | 364 | 56.2万円 | 95 |
| 座間市 | 94.7万円 | 169 | 56.2万円 | 69 |
| 横浜市金沢区 | 93.4万円 | 252 | 61.2万円 | 40 |
| 横浜市戸塚区 | 91.2万円 | 359 | 62.8万円 | 98 |
| 逗子市 | 85万円 | 133 | 76万円 | 33 |
| 足柄上郡開成町 | 84.8万円 | 18 | 24万円 | 21 |
| 綾瀬市 | 83.5万円 | 143 | 39.7万円 | 85 |
| 横浜市栄区 | 80.1万円 | 144 | 52.9万円 | 46 |
| 高座郡寒川町 | 79.3万円 | 76 | 43万円 | 30 |
| 相模原市緑区 | 74.3万円 | 261 | 22.8万円 | 79 |
| 平塚市 | 71.2万円 | 310 | 46.3万円 | 156 |
戸建て(建物込み)では、最も高い川崎市中原区260.5万円と最も低い足柄下郡箱根町9.4万円で27.7倍の差があります。土地だけで見ると差はさらに開きますが、取引が2件しかない町村まで含めると倍率が跳ねます。取引10件以上に限ると川崎市中原区233.1万円・足柄下郡箱根町5.8万円で40.2倍、100件以上に限ると秦野市24.5万円が最も低く9.5倍です。土地代そのものを比べるときは、右の「土地のみ」の列を見てください。
件数の少ない市区の数値は、中央値でも動きやすい点に注意してください。全58市区のうち、取引が100件を超えるのは41市区です。
「坪単価」は3つある。分母が違うので混ぜて比べられない
上の表の数字と、ハウスメーカーが示す坪単価は、そのまま比べられません。割っている面積が違うためです。
建築費の坪単価は、本体工事費を延床面積で割ります。ハウスメーカーの広告や見積書に出てくるのはこれです。
一方、上の表の坪単価は、成約価格を土地面積で割った値です。土地が狭く建物が大きい都心の物件ほど高く出ます。川崎市中原区の260.5万円は「川崎市中原区で家を建てると坪260万円かかる」という意味ではありません。
この2つを混同すると、予算が数百万円単位でずれます。 坪単価という言葉を見たら、まず分母を確かめてください。
神奈川県で実際に注文住宅を建てた人のデータでは、建築費の坪単価は次のようになります。住宅金融支援機構のフラット35利用者調査(2024年度)の集計です。
| 区分 | 件数 | 建設費 | 住宅面積 | 建築費の坪単価 | 世帯年収 |
|---|---|---|---|---|---|
| 注文住宅(土地は所有) | 176 | 4,277万円 | 35.3坪 | 121.3万円 | 691.7万円 |
| 土地付注文住宅 | 374 | 3,361万円 | 31.9坪 | 105.3万円 | 832.9万円 |
土地付注文住宅では土地取得費が平均2,551.8万円かかり、総額は5,913.1万円になります。フラット35の利用者には断熱・耐震などの性能仕様が高い住宅が多く、集計の対象が違うため、一般に言われる坪単価より高めに出ます。
同じ市区の中でも、町丁目で坪単価は数倍変わる
市区の中央値は目安にすぎません。町丁目の単位で見ると、同じ市区の中でも差が大きく開きます。取引が10件以上あった町丁目に絞ると、神奈川県内459地区で次の並びになります。
| 高い順 | 坪単価 | 件数 |
|---|---|---|
| 川崎市高津区 溝口 | 316.3万円 | 18 |
| 横浜市鶴見区 鶴見中央 | 307万円 | 15 |
| 川崎市幸区 鹿島田 | 306.5万円 | 13 |
| 川崎市中原区 小杉陣屋町 | 290.9万円 | 15 |
| 川崎市幸区 中幸町 | 290.7万円 | 10 |
| 低い順 | 坪単価 | 件数 |
|---|---|---|
| 足柄下郡箱根町 宮城野 | 5.7万円 | 10 |
| 足柄下郡箱根町 仙石原 | 11.1万円 | 17 |
| 足柄下郡真鶴町 真鶴 | 12.6万円 | 10 |
| 足柄下郡湯河原町 吉浜 | 23.5万円 | 10 |
| 愛甲郡愛川町 半原 | 24.8万円 | 19 |
上位に並ぶのは駅前や商業地に隣接する地区で、店舗や事業用の用地が取引に含まれるとみられます。この表は住宅用地の相場ではなく、地区による開きの大きさを示すものとして見てください。
上位の地区はいずれも取引が10件台と少なく、中央値も安定しません。川崎市高津区溝口は同じ18件のなかで最も低い取引が114.6万円/坪、最も高い取引が1515.1万円/坪で、13.2倍の開きがあります。
土地を探すときは市区ではなく、候補の町丁目まで絞って相場を見てください。
主要4市の中での町丁目の開き
同じ市の中でも、町丁目によって差は大きく開きます。取引が10件以上あった地区に限ると、次のようになります。
| 市 | 集計できた地区 | 最も高い地区 | 最も低い地区 | 開き |
|---|---|---|---|---|
| 横浜市 | 184 | 鶴見区 鶴見中央 307.0万円 | 泉区 下和泉 33.1万円 | 9.3倍 |
| 川崎市 | 71 | 高津区 溝口 316.3万円 | 麻生区 王禅寺東 66.1万円 | 4.8倍 |
| 相模原市 | 38 | 緑区 東橋本 163.8万円 | 南区 磯部 53.0万円 | 3.1倍 |
| 藤沢市 | 27 | 藤沢 208.7万円 | 大鋸 74.1万円 | 2.8倍 |
横浜市は市の中だけで9.3倍の開きがあります。18区の坪単価の中央値は112.4万円ですが、この数字を目安にしても、実際に探す町の相場とは離れます。 駅前や再開発の進む地区が上位に来る一方、丘陵部の住宅地は市の中央値を大きく下回ります。
川崎市の開きは4.8倍、藤沢市は2.8倍と、横浜市より小さくなります。開きが小さい市でも、市の中央値をそのまま使う前に町丁目の差は確認してください。
地価は神奈川県のどこで動いているか
2026年の地価公示では、神奈川県内で集計できた58市区のうち56市区の住宅地が前年比プラスでした。上位は次のとおりです。
| 市区 | 住宅地の前年比 |
|---|---|
| 横浜市西区 | +9.70% |
| 横浜市中区 | +9.63% |
| 川崎市川崎区 | +7.77% |
| 横浜市神奈川区 | +7.28% |
| 三浦郡葉山町 | +6.77% |
| 川崎市中原区 | +6.12% |
| 川崎市幸区 | +6.06% |
| 藤沢市 | +5.80% |
| 逗子市 | +5.78% |
| 相模原市中央区 | +5.69% |
これは市区ごとの調査地点の平均で、個別の土地が同じ率で動くことを示すものではありません。
建物の仕様は着工の直前まで調整できますが、土地は条件に合うものが出たときにしか買えません。総予算を組むときに土地の予算を先に決めておくと、候補が出たときに判断しやすくなります。
予算から逆算する。神奈川県のどこなら建てられるか
ここまでの数字を組み合わせると、予算から住むエリアを絞り込めます。土地40坪を買い、フラット35の神奈川県平均にあたる31.9坪の家を建てた場合の総額です。建設費3,361万円は県平均なので全市区共通とし、差は土地代だけで出しています。
| 市区 | 土地40坪 | 建設費 | 総額 |
|---|---|---|---|
| 足柄上郡山北町 | 160万円 | 3,361万円 | 3,521万円 |
| 足柄上郡中井町 | 172万円 | 3,361万円 | 3,533万円 |
| 足柄下郡箱根町 | 232万円 | 3,361万円 | 3,593万円 |
| 三浦市 | 336万円 | 3,361万円 | 3,697万円 |
| 足柄下郡湯河原町 | 428万円 | 3,361万円 | 3,789万円 |
| 愛甲郡愛川町 | 508万円 | 3,361万円 | 3,869万円 |
| 横浜市保土ケ谷区 | 2,380万円 | 3,361万円 | 5,741万円 |
| 横浜市金沢区 | 2,448万円 | 3,361万円 | 5,809万円 |
| 海老名市 | 2,512万円 | 3,361万円 | 5,873万円 |
| 横浜市泉区 | 2,512万円 | 3,361万円 | 5,873万円 |
| 川崎市多摩区 | 4,364万円 | 3,361万円 | 7,725万円 |
| 川崎市川崎区 | 5,024万円 | 3,361万円 | 8,385万円 |
| 横浜市港北区 | 5,420万円 | 3,361万円 | 8,781万円 |
| 横浜市西区 | 5,684万円 | 3,361万円 | 9,045万円 |
| 川崎市幸区 | 7,404万円 | 3,361万円 | 10,765万円 |
| 川崎市中原区 | 9,324万円 | 3,361万円 | 12,685万円 |
この表は土地代と建設費を足しただけの概算で、付帯工事費・外構・地盤改良・諸費用・仲介手数料は含みません。住める状態にするまでの実際の支払いは、ここから1〜2割上振れします。
同じ家を建てても、足柄上郡山北町と川崎市中原区では総額が9,164万円違います。建物にかける予算より、どの市区で土地を買うかのほうが総額を大きく動かします。
土地を狭くする選択もあります。土地面積を減らせばそのぶん総額は下がりますが、狭小地は仮設や運搬の手間で付帯工事費が上がるため、坪単価どおりには収まらない点を見込んでおいてください。
神奈川は全国でも土地の比重が大きい
フラット35の2024年度調査では、土地付注文住宅の全国平均の所要資金は5,007万円でした。神奈川県は5,913.1万円で、全国平均を906万円上回ります。
差の中身は建物ではなく土地です。神奈川の建設費3,361.3万円に対し、土地取得費が2,551.8万円かかっています。世帯年収の平均も832.9万円と高く、土地の高さが取得層を押し上げている構図です。
建物の仕様を1ランク落として200万円を削るより、隣接する市や1駅先を候補に入れるほうが、総額への効き方は大きくなります。 上の市区別の表で、通勤圏内にある単価の低い市区を先に洗い出しておくと、建物の予算を確保しやすくなります。
年収別に見る神奈川県の家づくり予算
家づくりの予算は、無理なく返せる住宅ローンの額から逆算するのが基本です。フラット35の神奈川県の利用実績では、注文住宅を建てた世帯年収の平均は691.7万円、土地付注文住宅では832.9万円でした。
| 世帯年収 | 借入の目安 | 月々返済の目安 |
|---|---|---|
| 400万円 | 2,600〜2,800万円 | 8.3〜9.0万円 |
| 500万円 | 3,300〜3,500万円 | 10.6〜11.2万円 |
| 600万円 | 3,900〜4,200万円 | 12.5〜13.5万円 |
| 700万円 | 4,600〜4,900万円 | 14.8〜15.7万円 |
| 800万円 | 5,200〜5,600万円 | 16.7〜18.0万円 |
| 900万円 | 5,900〜6,300万円 | 18.9〜20.2万円 |
借入の目安は、返済負担率を年収の25%以内、35年返済で試算したものです。月々返済は全期間固定1.8%を想定しています。自己資金を加えた額が実際の予算になります。
神奈川県で土地から探す場合、フラット35の利用者は総額5,913.1万円・世帯年収832.9万円が平均です。土地取得費が平均2,551.8万円と大きいため、建物より先に土地の予算を決めるほうが総額のぶれは小さくなります。
横浜市18区の特徴
横浜市は18区で構成され、それぞれ住宅事情と注文住宅向きの特徴が異なります。
| 区 | 人口 | 戸建て坪単価 | 土地坪単価 | 注文住宅向きの特徴 |
|---|---|---|---|---|
| 西区 | 104,935 | 180.8万円 | 142.1万円 | みなとみらい・横浜駅、商業中心、戸建て限定的 |
| 中区 | 152,000 | 146.9万円 | 104.1万円 | 関内・元町・本牧、商業と住宅混在 |
| 青葉区 | 311,000 | 139.2万円 | 105.8万円 | たまプラーザ・あざみ野、人気住宅地、教育環境 |
| 港北区 | 357,000 | 176.3万円 | 135.5万円 | 日吉・綱島・新横浜、戸建て・教育環境 |
| 都筑区 | 215,000 | 137.7万円 | 95.9万円 | 港北ニュータウン、計画都市、ファミリー人気 |
| 鶴見区 | 290,000 | 159.1万円 | 99.2万円 | JR鶴見・京急沿線、戸建て供給 |
| 神奈川区 | 247,000 | 156.4万円 | 100.8万円 | 横浜駅西側、住宅地 |
| 港南区 | 220,000 | 112.4万円 | 66.1万円 | 上大岡・港南台、住宅地中心 |
| 南区 | 196,000 | 106.7万円 | 84.3万円 | 弘明寺・井土ヶ谷、住宅地 |
| 磯子区 | 168,000 | 112.4万円 | 66.1万円 | 戸建て中心、価格抑えめ |
| 金沢区 | 199,000 | 93.4万円 | 61.2万円 | 八景・能見台、海近、戸建て中心 |
| 栄区 | 122,000 | 80.1万円 | 52.9万円 | 大船・本郷台、戸建て中心 |
| 戸塚区 | 282,000 | 91.2万円 | 62.8万円 | 戸塚・東戸塚、住宅地中心 |
| 泉区 | 152,000 | 103.5万円 | 62.8万円 | 戸建て中心、新興住宅地 |
| 瀬谷区 | 124,000 | 101.6万円 | 59.5万円 | 戸建て中心、価格抑えめ |
| 旭区 | 247,000 | 103.4万円 | 62.8万円 | 戸建て中心、二俣川 |
| 緑区 | 184,000 | 115.2万円 | 72.7万円 | 中山・十日市場、戸建て住宅地 |
| 保土ケ谷区 | 207,000 | 101.4万円 | 59.5万円 | 戸建て中心、住宅地 |
戸建て坪単価・土地坪単価は、2024年に実際に成約した取引の中央値(土地1坪あたり)です。建築費の坪単価とは分母が違います。
注文住宅を建てやすいのは青葉区・港北区・都筑区・港南区・栄区・戸塚区・緑区・泉区などです。青葉区(たまプラーザ・あざみ野・市が尾)は東急田園都市線沿線の人気住宅地で、教育環境・商業集積・住環境のバランスが取れています。都筑区(センター北・センター南)は港北ニュータウンの計画都市で、戸建て住宅地として整備が進んでいます。
詳しい区別の住みやすさは神奈川の住みやすい街ランキングで整理しています。
川崎市7区と湘南エリア
川崎市は7区で構成され、東京都心と横浜中心部の中間に位置します。
| 区 | 人口 | 主要駅 | 建築費の坪単価目安 | 戸建て取引坪単価(建物込み) |
|---|---|---|---|---|
| 中原区 | 264,000 | 武蔵小杉・元住吉 | 85〜100万円 | 260.5万円 |
| 高津区 | 235,000 | 溝の口・武蔵新城 | 80〜95万円 | 186.3万円 |
| 宮前区 | 232,000 | 鷺沼・宮前平 | 75〜95万円 | 135.2万円 |
| 多摩区 | 218,000 | 登戸・向ヶ丘遊園 | 70〜85万円 | 134.9万円 |
| 麻生区 | 178,000 | 新百合ヶ丘・百合ヶ丘 | 70〜90万円 | 106.1万円 |
| 幸区 | 173,000 | 川崎・新川崎 | 70〜85万円 | 255万円 |
| 川崎区 | 235,000 | 川崎駅東口 | 70〜85万円 | 203.3万円 |
右の2列は測るものが違います。建築費の坪単価は本体工事費を延床面積で割った値、取引坪単価は成約価格を土地面積で割った値です。同じ「坪単価」でも3倍近く差が出るのは、分母が違うためです。
中原区(武蔵小杉)は2010年代以降のタワーマンション開発で人気が急上昇したエリアで、戸建て向きの土地は限定的ですが、武蔵小杉徒歩圏外の住宅地で建てる選択肢があります。
湘南エリア:
- 藤沢市 (44万人): 藤沢・辻堂・湘南台、海近、ファミリー人気
- 茅ヶ崎市 (24万人): 茅ヶ崎・南湖、海近、湘南スタイル住宅
- 鎌倉市 (17万人): 鎌倉・大船、歴史的住宅地
- 逗子市 (5.8万人): 海近、富裕層住宅地
- 葉山町 (3.3万人): 海近、別荘・週末住宅地
湘南エリアは「海近・自然」の住環境を求める世帯から人気があります。湘南スタイル(白い外壁・カバードポーチ・大きな窓)の注文住宅が定番で、地場工務店の独自プランも充実しています。
湘南・県央・県西の坪単価
横浜市・川崎市以外の主要市の取引坪単価です。都心への通勤時間と海への近さで、同じ神奈川でも水準が分かれます。
| 市町 | 戸建て(建物込み) | 件数 | 土地のみ |
|---|---|---|---|
| 大和市 | 122万円 | 329 | 79.3万円 |
| 藤沢市 | 119.6万円 | 604 | 89.3万円 |
| 茅ヶ崎市 | 115.7万円 | 389 | 69.4万円 |
| 海老名市 | 109.2万円 | 144 | 62.8万円 |
| 鎌倉市 | 106.2万円 | 325 | 69.4万円 |
| 座間市 | 94.7万円 | 169 | 56.2万円 |
| 逗子市 | 85万円 | 133 | 76万円 |
| 平塚市 | 71.2万円 | 310 | 46.3万円 |
| 横須賀市 | 62.5万円 | 592 | 36.4万円 |
| 厚木市 | 57.1万円 | 263 | 32.1万円 |
| 秦野市 | 49.6万円 | 214 | 24.5万円 |
| 小田原市 | 49.1万円 | 233 | 29.1万円 |
| 三浦市 | 34.5万円 | 76 | 8.4万円 |
鎌倉市106.2万円、葉山町96.0万円、逗子市85.0万円は、同じ三浦半島の横須賀市62.5万円・三浦市34.5万円を大きく上回ります。藤沢市119.6万円・茅ヶ崎市115.7万円には届きませんが、都心からの距離だけでは説明がつかない水準です。供給の制約や住環境への選好が影響している可能性はありますが、要因はこのデータだけでは特定できません。
一方、県西部や三浦半島の南部は水準が大きく下がります。通勤時間を許容できるなら、同じ建物予算でも土地に回せる面積が2倍以上変わります。 ただし斜面地や高低差のある土地では造成費が乗るため、坪単価の安さがそのまま総額の安さにならない点は見込んでおいてください。
神奈川で対応するハウスメーカー・地場工務店
神奈川県内で注文住宅を建てる場合、全国対応の大手と関東地場の有力ビルダーから選びます。
全国対応の大手(神奈川県内に支店・展示場あり):
- 積水ハウス、大和ハウス、住友林業、ヘーベルハウス、パナソニックホームズ、セキスイハイム、ミサワホーム、トヨタホーム、三井ホーム、一条工務店、タマホーム、アキュラホームなど
関東エリア中心の有力ビルダー・工務店:
- ポラス(本社埼玉、首都圏中心)
- アキュラホーム(本社東京、関東中心+一部)
- 桧家住宅(本社東京、関東・中部・関西)
- 住宅情報館(本社神奈川、首都圏中心)
- ロイヤルハウス(本社東京、全国FC)
- アイ工務店(本社大阪、関西・中京・九州+関東進出中)
- 三井ホーム(神奈川にも対応)
- ヤマダホームズ(関東中心)
- 朝日ホームズ(神奈川県内中心、地域密着)
地場工務店は湘南エリアでデザイン住宅・自然素材を売りにする会社が多く、横浜・川崎では性能・耐震を訴求する会社が多い傾向があります。比較軸はハウスメーカー比較の進め方で整理しています。
神奈川で家を建てるときの地震・水害リスク
神奈川県で家を建てるときに考慮したいのは、相模トラフ地震・三浦半島断層帯・伊勢原断層帯・南海トラフ地震・東京湾沿岸の津波リスクです。
地震リスク:
- 相模トラフ地震: 神奈川県全域で揺れ大、津波想定区域あり
- 三浦半島断層帯: 横須賀・逗子・葉山付近、最大震度7想定
- 伊勢原断層帯: 伊勢原・厚木付近
- 神奈川県西部地震想定: 小田原・箱根付近
- 首都直下地震: 川崎・横浜北部に大きな影響
新築の場合は耐震等級3、制震ダンパー(積水ハウスのシーカス、住友林業のジオダイア等)、基礎の地盤改良対応を確認するのが基本です。建設予定地のハザードマップ(神奈川県防災情報・各市町村)で活断層からの距離・想定震度・津波想定を必ず確認してください。
水害・崖地リスク:
- 相模川流域(相模原・厚木・海老名・藤沢)で浸水想定区域
- 鶴見川流域(横浜港北区・都筑区・川崎中原区・幸区)で内水氾濫リスク
- 横浜・川崎の丘陵地で土砂災害警戒区域(急傾斜地)
- 三浦半島の海岸沿いで津波・高潮リスク
液状化リスクは東京湾沿岸の埋立地(横浜西区・川崎区・鶴見区の一部)で高めとされ、地盤調査での液状化評価と必要に応じた地盤改良を見積もりに含めるのが標準的です。
神奈川で利用できる住宅補助金・税制優遇
2026年時点で神奈川県・横浜市・川崎市の住宅取得に使える主な制度は次の通りです。
国の制度:
- 子育てグリーン住宅支援事業(2026年継続予定)
- 住宅ローン控除(年末借入残高×0.7%×13年)
- フラット35S(省エネ・耐震性能による金利優遇)
神奈川県・市の独自支援:
- 横浜市子育て世帯への住宅取得支援
- 横浜市木造住宅耐震改修補助(既存住宅向け)
- 川崎市住宅取得支援(年度限定)
- 神奈川県の太陽光発電補助
- 湘南エリア各市の景観配慮型住宅補助
これらは年度ごとに予算枠と申請条件が変わります。最新の制度は新築の補助金一覧2026で整理しています。
よくある質問
横浜市と川崎市では、どちらが土地を買いやすいですか。
土地だけの取引で比べると、横浜市18区の中央値は69.4万円/坪、川崎市7区は109.1万円/坪で、川崎市のほうが高くなります。川崎市の幅は麻生区69.4万円から中原区233.1万円です。川崎市は市域が狭く鉄道沿線に市街地が集中するためです。ただし横浜市は市の中で9.3倍の開きがあり、町丁目まで下りると泉区下和泉33.1万円、戸塚区深谷町48.8万円、金沢区釜利谷西50.8万円という地区もあります。市の単位ではなく、通勤路線と町丁目で絞ったほうが選択肢は広がります。神奈川で土地代を抑えるには、どのくらい郊外に出る必要がありますか。
土地40坪で試算すると、川崎市中原区は9,324万円、横浜市青葉区は4,232万円、横浜市泉区・戸塚区は2,512万円、相模原市南区は2,644万円です。県西部の秦野市まで出れば980万円まで下がります。都心への通勤時間をどこまで許容できるかで、土地に使える予算は数倍変わります。ただし県西部や三浦半島は斜面地が多く、造成費が数百万円乗る土地もあるため、価格だけでなく敷地の形状と高低差も合わせて確認してください。サイトによって神奈川県の坪単価が違うのはなぜですか。
割っている面積が違うためです。ハウスメーカーが示す坪単価は本体工事費を延床面積で割った値、不動産サイトの坪単価は成約価格を土地面積で割った値です。神奈川県では前者がフラット35の集計で105.3万円、後者が川崎市中原区で260.5万円と、同じ「坪単価」でも大きくずれます。数字を見たら、まず分母がどちらかを確認してください。神奈川県で土地が安い市区はどこですか。
2024年の実取引では、足柄上郡山北町が土地4万円/坪、足柄上郡中井町が土地4.3万円/坪、足柄下郡箱根町が土地5.8万円/坪、三浦市が土地8.4万円/坪の順です。ただし件数が少ない市区は中央値でも動きやすく、住宅を建てられる土地かどうかは用途地域と接道条件を個別に確認してください。予算5,000万円なら神奈川県のどこに建てられますか。
土地40坪と31.9坪の家(建設費は神奈川県の平均3,361万円)で試算すると、足柄上郡山北町3,521万円、足柄上郡中井町3,533万円、足柄下郡箱根町3,593万円、三浦市3,697万円、足柄下郡湯河原町3,789万円です。ただしこれは土地代と建設費だけの概算で、付帯工事費・諸費用を含めると1〜2割上振れします。都市部で土地から探す場合は、土地を40坪より小さくするか自己資金を厚く積む前提になります。神奈川で注文住宅を建てる場合の坪単価相場は。
2026年5月時点で、横浜市西区・中区で坪85〜110万円、青葉区・港北区・都筑区で坪80〜100万円、川崎市中原区・高津区・宮前区で坪80〜100万円、湘南エリアで坪75〜100万円、県央内陸(相模原・厚木)で坪60〜80万円が目安です。仕様・延床面積・オプションで上下します。横浜市で人気の注文住宅向きエリアは。
青葉区(たまプラーザ・あざみ野・市が尾)、港北区(日吉・綱島・新横浜)、都筑区(センター北・センター南)が東京通勤利便性と住環境の両立で人気上位です。栄区(大船・本郷台)、戸塚区(東戸塚・戸塚)、緑区(中山・十日市場)も戸建て住宅地として支持されています。湘南エリアで注文住宅を建てるときの注意点は。
海近の塩害対応(外壁・金属部分の防錆処理)、台風時の暴風雨対策(雨戸・シャッター)、津波想定区域の確認が湘南エリア固有のポイントです。建物高さ・色彩の景観規制があるエリアもあり、設計段階で自治体の景観条例を確認するのが現実的です。地場工務店は湘南スタイルの設計実績で強みがあります。神奈川で建てる場合の地震対策はどう考えればよいですか。
相模トラフ地震、三浦半島断層帯、首都直下地震が主な考慮対象です。耐震等級3、制震ダンパー、基礎の地盤改良対応が基本の備えになります。横浜・川崎の埋立地は液状化リスク、丘陵地は土砂災害リスクがあるため、建設予定地のハザードマップで具体的なリスクを確認してから候補会社を選びます。神奈川で土地から探して注文住宅を建てる予算目安は。
横浜市内・川崎市内の住宅地で延床35坪の家を建てる場合、土地3,000〜5,000万円+建物総額3,000〜4,200万円で総額6,000〜9,200万円が現実的なレンジです。湘南エリアなら土地2,500〜4,500万円+建物2,800〜4,000万円で総額5,300〜8,500万円、県央内陸なら土地1,500〜2,500万円+建物2,600〜3,500万円で総額4,100〜6,000万円が目安です。この記事で使ったデータ
いずれも国が公表している統計です。最新の数値は各リンク先で確認できます。
- 国土交通省「不動産情報ライブラリ」2024年の取引。市区別・町丁目別の坪単価(宅地・土地と建物/宅地・土地)
- 国土交通省 国土数値情報「地価公示」(L01-26, 2026年・CC BY 4.0)。住宅地の地点を市区別に集計した前年比
- 住宅金融支援機構「フラット35利用者調査 2024年度」。建設費・住宅面積・土地取得費・世帯年収
市区別の集計は、上記の統計表を編集部で並べ替えたものです。「坪単価」は土地1坪あたりの成約価格で、建築費の坪単価(本体工事費÷延床面積)とは分母が違います。