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成長エリアランキング /

人口増加が続く市区町村ランキング2026|2050年推計で将来も増える街を公的データで分析

日本全体の人口は減少トレンドにある。しかし全国を一律に見ることは正確ではない。2025年時点でも人口が増え続け、2050年の推計人口が2020年を上回る市区町村が実際に存在する。

住宅購入や土地活用を考えるとき、「この街は30年後も人が住んでいるか」という問いは資産価値の維持に直結する。人口が増えれば住宅需要が下がりにくく、商業施設や医療機関が維持されやすい。逆に人口が急減するエリアでは、インフラの縮小・施設の撤退が現実の課題になる。

この記事では、国立社会保障・人口問題研究所(社人研)の令和5年将来推計人口と、総務省の住民基本台帳人口移動報告を基に、将来人口比(2050年/2020年)と転入超過率の上位市区町村をランキングする。どのエリアが「将来も人が増え続ける街」なのかを、公的データで確認してほしい。

将来人口比(2050年/2020年)の読み方

将来人口比は、社人研が令和5年に公表した「日本の地域別将来推計人口」から算出した指標です。計算式は「2050年の推計人口 ÷ 2020年国勢調査の実績人口」で、1.0を超えると「2050年に2020年より人口が多い」ことを意味する。

値が1.2なら2020年比20%増、0.8なら20%減です。全国平均では2050年時点で2020年比約85%程度まで人口が減少する推計だが、都心部や成長都市では1.2を超えるエリアも存在する。

将来人口比はあくまでも「推計」であり、現在の社会経済状況が大きく変化すれば実績は異なる。ただし社人研の推計は国の政策立案にも使われる水準の精度を持ち、インフラ整備・施設配置の計画に広く活用されている。自治体の都市計画もこの推計を基礎として策定されるため、エリア選びの参考として信頼性が高い。

転入超過率(社会増減率)は、年間の転入者数から転出者数を引いた差を人口千人当たりで表した現在進行形の指標です。これが高いエリアは「今まさに選ばれている」状態にある。将来人口比(将来の見通し)と転入超過率(現在の動き)を組み合わせることで、より立体的な判断が可能になる。

2050年人口増加率TOP20

社人研の令和5年推計から、2050年人口比(2050年推計人口÷2020年実績人口)の上位20市区町村を示す。将来性スコアは医療・商業・安全度・将来人口・財政力の加重平均による独自指標です。

順位都道府県市区町村2050年人口比地価変動率将来性スコア人口(2020年)
1東京都中央区1.247+13.5%64.9169,179
2千葉県流山市1.209+13.2%63.9199,849
3東京都港区1.200+15.0%66.5260,486
4東京都千代田区1.197+12.8%64.966,680
5千葉県印西市1.168+4.7%62.0102,609
6東京都台東区1.157+18.5%61.4211,444
7埼玉県さいたま市緑区1.132+2.5%61.2128,321
8東京都文京区1.131+16.0%62.1240,069
9東京都江東区1.130+13.5%60.7524,310
10大阪府大阪市西区1.107+15.1%62.4105,862
11東京都品川区1.101+15.0%58.3422,488
12東京都渋谷区1.096+12.5%61.2243,883
13神奈川県川崎市中原区1.096+6.1%57.9263,683
14東京都豊島区1.092+14.3%60.4301,599
15東京都墨田区1.092+14.2%60.7272,085
16大阪府大阪市中央区1.090+15.0%65.5103,726
17大阪府大阪市北区1.090+13.3%61.5139,376
18神奈川県横浜市西区1.089+9.7%61.1104,935
19大阪府大阪市福島区1.086+11.9%59.879,328
20神奈川県川崎市幸区1.082+6.1%57.4171,119

20位以内はすべて東京・千葉・埼玉・神奈川・大阪の都市圏です。全国の人口が減少する中で、首都圏と大阪圏の都市部・衛星都市に人口が集積するという二極化が明確に現れている。横浜市の家づくりで使える支援制度は横浜市の住宅補助金一覧、千葉県内の公示地点単位の地価動向は千葉県の地価ランキング、船橋市の坪単価は船橋市の戸建て・土地相場で確認できる。

首都圏 — 都心回帰と衛星都市の二極

首都圏のトップは東京都中央区(1位:2050年人口比1.247)です。2020年の約16.9万人から2050年には約21万人以上に増加する推計で、湾岸エリアの大型マンション開発が継続していることが背景にあります。

港区(3位:1.200)と千代田区(4位:1.197)は東京都心3区の中でも人口増加推計が高い。都心回帰のトレンドが続いており、高層住宅の新規供給が若年層・共働き世帯の転入を呼んでいる。

首都圏で目を引くのが千葉県の2市です。流山市(2位:1.209)は「母になるなら流山市」のキャッチコピーで知られ、つくばエクスプレス沿線での子育て支援策が功を奏して転入超過が続いている。2025年には人口20万人を突破しており、将来性スコア63.9も上位圏内です。

印西市(5位:1.168)は千葉ニュータウンの核として、大型商業施設や物流・データセンター関連の雇用集積がIT系世代の転入を支えている。台東区(6位:1.157)は浅草周辺のインバウンド需要と都市再開発が住宅地価と人口を押し上げている。

関西 — 大阪市内の複数区が人口増

大阪圏では、大阪市西区(10位:1.107)・中央区(16位:1.090)・北区(17位:1.090)・福島区(19位:1.086)の4区がランクインした。いずれも大阪市内の都心・準都心エリアで、タワーマンション開発と商業集積が居住需要を引きつけている。

大阪市中央区は将来性スコア65.5と全市区町村中でも高い水準です。2025年大阪・関西万博に向けたインフラ整備と都市ブランドの向上が、中長期的な人口維持に寄与している。

転入超過率(社会増減率)という切り口で見ると、大阪市中央区の数値は24.2(人口千人当たり)と高水準であり、現在進行形で人が集まっているエリアでもあります。

転入超過率の高い街(現在進行形の動き)

将来人口比は将来の「推計」だが、転入超過率は現在進行形のデータです。両方を参照することで、今と将来の両面で人口が増えているエリアを特定できる。

順位都道府県市区町村転入超過率(千人当たり)2050年人口比
1愛知県名古屋市中区27.10.993
2大阪府大阪市中央区24.21.090
3埼玉県さいたま市大宮区23.1
4千葉県印西市20.01.168
5大阪府大阪市浪速区17.5
6千葉県流山市16.71.209
7茨城県つくば市14.5
8北海道札幌市中央区14.11.028
9神奈川県海老名市13.7
10大阪府大阪市北区12.71.090

印西市と流山市は転入超過率と将来人口比の両方が高く、現在も将来も人が集まる街として位置づけられる。大阪市中央区・北区も同様に両指標で高い値を示す。

名古屋市中区(転入超過率27.1)は全国最高水準の転入超過率を記録しているが、2050年人口比は0.993とほぼ現状維持の推計です。現在は非常に選ばれているが、将来的な自然増が期待できない構造を持つエリアといえる。

首都圏外で人口維持力が高い地方中核都市

TOP20は首都圏・大阪圏の都市部に集中するが、地方でも個別に人口維持力が高い中核都市や衛星都市が存在する。将来人口比0.95〜1.05帯のエリアは「現状維持〜微増」で推移する見込みで、地方移住・地方の住宅取得・賃貸需要を考えるときの選択肢になる。

都道府県市区町村2050年人口比特徴
福岡県福岡市中央区1.05前後九州の経済中枢、転入超過が継続
福岡県福岡市東区1.05前後子育て世帯の流入、宅地開発が活発
沖縄県那覇市0.97自然増の余地、観光産業に依存
宮城県仙台市青葉区1.03東北の経済・行政中心、大学集積
愛知県名古屋市東区・中区1.04前後自動車関連産業の雇用集積
石川県金沢市0.95北陸の中核、観光・大学・医療の集積
茨城県つくば市1.00前後研究機関・大学・TX沿線の住宅需要
神奈川県海老名市1.02前後相鉄JR直通による都心アクセス改善
滋賀県草津市1.01前後京阪神圏のベッドタウン、大学立地
熊本県合志市1.02前後半導体関連の雇用集積で転入増

地方中核都市の人口維持には、産業基盤・大学集積・交通アクセスの3要素が共通している。福岡市・仙台市は九州・東北の広域中枢として行政機能が集中し、若年層の流入で人口比1.0以上を維持する見込みになっている。金沢市・つくば市は人口比が1.0を下回るが、観光・研究・教育の安定した雇用基盤を持ち、急減リスクは限定的にとどまる。

熊本県合志市は近年の半導体関連工場集積(TSMC熊本工場の稼働)で転入が増加しており、地方でも産業誘致の成功が人口維持に直結する事例として参考になる。地方の人口維持力を判断するときは、社人研推計だけでなく、過去5年間の住民基本台帳人口移動報告で「実績の転入超過」が継続しているかを併せて確認するのが現実的です。

住みやすい街ランキング(北陸版)住みやすい街ランキング(関西版)で、地方中核都市の住環境スコアを地域別に確認できる。

人口増加と住みやすさの関係

人口が増えているエリアを選ぶことは資産価値の面で合理的だが、注意点もあります。

人口増加が続くエリアは、住宅需要が旺盛なため地価も上昇しやすく、取得コストが高くなる。また、急激な人口増加はインフラの逼迫(保育所・学校・道路)を引き起こすことがあります。流山市は人口増加のペースが計画を上回ったため、保育所の整備が一時的に追いつかない局面があった事例として知られる。

人口増加エリアを選ぶ際は、自治体の財政力と公共インフラ整備の計画を合わせて確認することが重要です。将来人口比が高くても、財政基盤が弱い自治体ではインフラ維持が困難になるリスクがあります。

地価トレンドランキングで地価との連動も確認しつつ、住みやすさ全国ランキングで総合的な生活環境を評価することを勧める。

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よくある質問

社人研の将来人口推計はどの程度信頼できますか?

国立社会保障・人口問題研究所の将来推計人口は、国の政策立案・インフラ計画の基礎資料として使われており、国内で最も権威ある人口推計です。過去の推計と実績を比較すると、都市部では実際の転入超過を過小評価するケースもあり、推計より実際の人口増加が大きかった自治体も存在します。一方で、外部環境(大規模工場の撤退・金利変動・テレワーク普及など)の変化によって実績が推計から乖離することもあります。参考値として活用しつつ、転入超過率など現在のデータと組み合わせて判断することを推奨します。

人口が増えている街の不動産は将来的に値上がりしますか?

人口増加と地価上昇には強い相関がありますが、保証するものではありません。首都圏・大阪圏の成長エリアは地価公示データで継続的な上昇を示しており、人口増加が需要を支える構造になっています。ただし、取得タイミングや物件の個別条件(駅距離・築年数・管理状況)によって値動きは異なります。「人口が増えているエリアだから安心」ではなく、個別物件の評価と合わせた判断が必要です。

地方で人口が増えている街を選ぶ基準は何ですか?

地方で人口増加が続く街の共通点として、広域中枢都市(福岡市・仙台市・那覇市など)やその衛星都市であること、半導体・自動車など主力産業の雇用基盤があること、大学・研究機関が立地していること、の3点が挙げられます。転入超過率が継続してプラスであり、かつ将来人口比が0.95以上であれば、地方都市としては人口維持力が高い部類です。地方への移住を検討する際は、就業先・子育て環境・医療アクセスを合わせて確認することが重要です。

転入超過率と将来人口比、どちらを重視すればよいですか?

目的によって重みが異なります。短中期(10年以内)の賃貸需要や地価動向を見るなら、転入超過率が直接的な判断材料になります。長期(20〜30年)の資産価値維持・老後の住環境を考えるなら、将来人口比が重要になります。両指標が高いエリア(流山市・印西市・大阪市中央区・港区など)は、現在と将来の両面で人口が安定するため、住宅購入・土地活用のどちらの目的でも選びやすいエリアといえます。

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